Thüringer Bach Collegium

後援者

ゲオルク・コンスタンティン王子 ザクセン=ワイマール=アイゼナハ、ザクセン公 (写真家: René-T. Kusche)
ゲオルク・コンスタンティン王子 ザクセン=ワイマール=アイゼナハ、ザクセン公 (写真家: René-T. Kusche)

「《敬愛なるテューリンガー・バッハ・コレギウムの皆さまへ

テューリンガー・バッハ・コレギウム》の輝く未来、そして、コンサートにご来場のお客様がこの上ない音楽体験を享受されますことを心よりお祈り申し上げます。このアンサンブルの後援者となりますことは、私にとって大きな誇りであります。今後の協賛活動を今から楽しみに…》」

ここで残念ながら息子コンスタンティン王子の言葉は途絶えました。これは2018年6月9日、あの悲劇的な乗馬事故の直前、ワイマールからイギリスへと向かう旅路で彼が書き留めたものです。そこには「月曜日までに仕上げる」というメモが添えてありました。この予定は運命によって阻まれました。

さて、息子が申しておりましたことを、残念ながら私からあなた方にお伝えすることとなります。彼は、ずっと夢みていたアンサンブルの後援者にまさに自分がなるんだと、高揚した様子で語っておりました。バッハ、ワイマール、そしてテューリンガー・バッハ・コレギウム、こうした計画は、彼にとって願ってもないお話でした。私にも彼の熱意はすぐさま伝染しました。ヴィルヘルムスタール城のテレマンホールで行われる2019年のコンサートに出席しましょうと、彼から申し出があり、私たちは一緒にコンサートに行く予定だったのです。息子との旅、そしてコンサートを私は心待ちにしていました。今年の8月末にはワイマールにいる息子を訪問し、彼が私にアンサンブルを紹介するはずでした。それがこんなことになってしまいました。コンスタンティン王子との永遠なる別れを、私たちは受け入れなければなりません。親愛なるベルクマンさん、またズースムート教授、あなた方にお目にかかれるはずでしたのに。こんなことになるとは思ってもみませんでした。息子の死によって私たちはみな、深い悲しみに包まれております。しかし、だからこそ彼の思いを私が受け継ぎ、可能な限りテューリンガー・バッハ・コレギウムを支援させていただきたいと考えております。

非常に美しい音楽であなた方は息子の葬儀をお見送り下さり、アンサンブルの後援者ゲオルク・コンスタンティン王子に比類なき素晴らしい別れの贈り物を与えて下さいました。そのことに対して、私はあなた方に心より感謝を申し上げます。 この場で、私およびコンスタンティン王子の名より、テューリンガー・バッハ・コレギウムの輝かしい未来を、心より深くお祈り申し上げます。音楽を通して、あなた方は人々の心を開き、そして多くの方々に喜びをお与えになることでしょう。

あなた方の ブレーデ侯妃より 2018年7月

友の会